こんにちはブックです。
今回ご紹介するおすすめの本は
樹木希林さんの『一切なりゆき』です。

何事にも動じず、凛としている
というイメージを樹木さんに持っていたので
その考え方(物事の捉え方)に興味があり
読んでみました。
本のタイトルの「一切なりゆき」は
生前色紙に書いていた
「私の役者魂はね、一切なりゆき」から
とったもので
女優という仕事に執着せず、
ダメならダメでいい
という樹木さんのゆとりを感じ、
そのゆとりが女優としての
魅力のひとつでもあったのでは
ないかと思います。
この本の中で、参考にしたい考え方が
たくさんありましたが
その中の一つが
「人生なんて自分の思い描いた通りに
ならなくて当たり前」です。
いつも「人生、上出来」と思い、
物事がうまくいかない時には
「自分が未熟だった」でおしまい。
こんなはずでは・・・と思うのは
自分が目指し、思い描いていたものと
違う時に生まれてくる感情だけれど
はたしてそれが本当に自分の望んで
いるのものなのか
他人の価値観だったり、誰かと比べて
うらやんでいるだけではないのか、
一度自分を見つめ直すといいかもしれない。
もう一つが
「私の中にあるどろーっとした部分が、
年とともになくなっていくかと思っていた
けれど、結局は、そうじゃなかった。
でも最近は”それがあっていいんだ”と
思えるようになって
少しラクになりました。」です。
あぁ誰にでもあるんだ、あっていいんだ
となんだか腑に落ちました。
物事に執着せず、成り行きにまかせて
過ごしていくのは、一見簡単で楽なよう
にも感じますが、実はすごく大変で
多くの葛藤が生まれるのではないかと思います。
この本を読んで感じたのは、樹木さんはすべてを
受け入れたわけではなく、
受け流していたのかな、と。
うまく受け流せるのは自分自身の中に
一本筋が通っているから、
自分に自信があるから、いろんなことがあっても
自分は自分、と思っていられるのであって、
とても素敵だと思いました。