ガマンの8分~8分30秒ペースで
関門ギリギリを通過していたブン。
第四関門で、看板を見て、
ある事実に気づく。
次の関門まで約5キロ。
(正確には4.7キロだが、
3時間走るとそこまで計算できない)
所用時間は38分。
ということは。
8分30秒ペースではダメ。
8分ペースでもアウト。
ざっくり7分30秒くらいで
走らないと関門にかかってしまう。
ここでペースを上げるとは計算外だ。
(ちゃんと計算しておかなかった
自分がもちろん悪いのだが)
最後まで温存しておきたかった体力
の貯金を使う。
第5関門通過
関門閉鎖時刻13時53分。
関門通過時刻13時50分30秒。
この4.7キロを36分27秒で通過。
7分45秒ペースだ。
ペースアップしてからというもの、
足のあちこちから
声が聞こえてやまない。
「右足首にレベル3の痛み発生」
「右膝からレベル4の痛み発生」
「両太もも前部痛み、レベル2から3に深化」
あちこちの痛みが出てくるたび、
走る姿勢、目線、加重を変えて対処するが、
なかなか落ち着かない。
そりゃ練習してなくて膝の痛みを恐れて、
いつもと違うソロソロ走りして、
急にペースアップしたら、
こんなことになるわな。
おまけに向かい風で、
カッパのフードがたなびきまくり、
スピードが落ちる。
このまま走っていたら、
風に体力を奪われてしまう。
気温は低いが天気は快晴だし、
ここでカッパを脱ぐか、、、。
自分の中ではシドニーの高橋尚子さんばりに
カッパを脱いで、
係員さんに
「捨てていただけますか?」
と渡す。
(渡された方からすれば、オッさんがヨロヨロ近づいたに過ぎない)
さあ、ここから
気合入れて走るぞー。
荷物を渡して軽くなった身体は
なんか心地良い。
そして15秒後に思う。
「さあぶううう!脱ぐんじゃなかったあああ」
もちろんもう遅い(つづく)。