こんにちはブンです。
以前言っていましたように、
「冷たい熱帯魚」を
見に行きました。
会社が終わり、
駅でちく天玉うどんを食べ、
映画館のあるビルへ、
そのビルを下から眺める。
看板は、よくわからない不気味なポスター。
監督のサイン。
客層は、ブンを含め8割
ひとりで観に来ていました。
開始時刻が夜おそく、
途中でねむくならないかすこし心配で、
コーヒーを買っておきました。
しかしながら、映画が始まると、
余計な心配をしたと思うすさまじいドライブ感。
最初から最後まで146分、
世界一ともいわれる長島スパーランドの
スチールドラゴンにずっとのっているような
エンターテイメントが
襲ってきました。
そして終幕。
上の記述だけ見ると、
単におもしろい映画に思えるかもしれませんが、
18禁だけでよくすんだなあと
思うエグい内容。
1人で来る人が多い理由が
よくわかりました。
ポスターのうたい文句は、
「手加減なしの猛毒エンターテイメント」。
呼び込みのための宣伝文句が多いなか、
映画の中に本当に猛毒がはいっていました。
それは映画の中で繰り広げられる事件よりも、
事件をとおしてうかびあがる人間像に
触媒としての毒が仕込まれているのです。
救いは、出ている女性が
全員セクシーなことくらい。
(考えるとそれすら救いではない)
見終わって1週間くらい、
その毒に身体がしびれて
気がつくとボンヤリ。
あまりに強烈な人間がでてきて、
それが荒唐無稽なものならば他人事と済ませられるけれど、
自分の中にないとは言い切れないもので、
「お前の考える地球はツルっとした丸い石だろう?」というセリフは
魂ごともっていかれるほどのセリフ。
こんな強烈な映画体験をしたのは初めて。
自分のたがを思い切りゆすぶられました。
「告白」を観たときは
おすすめしますという意味もあり、
「映画館で見てよかった」といいました。
「冷たい熱帯魚」は映画館でしかできない体験と思いながらも、
あまりおすすめしたくない気持ち、
すすめて観に行った人がガン引きしてしまうんじゃ
ないかという気持ち。
それでいて観た人がいるならば、
この映画についてしゃべりたい気持ち。
それは自分の覚悟のなさからきているとわかり、
そのことに1分ほど落ち込んだブンです。