休みの日、神奈川に住む友達と遊ぶことになりました。
私が都庁とか今あえて東京タワーとか(←完全御上りさんコース)
とりあえず高いところに行きたいと言ったら友達が、
「じゃあ、よみうりランドはバンジージャンプ出来るよ」と。
私が「よみうりランドと言ったらアイドルイベントの名所じゃないか」と
思ったか思わなかったかはさておき、
バンジージャンプは本当にしてみたかったので即答で決まりました。
行ってみるとよみうりランドは私が知っている遊園地とは全く雰囲気が違い
全体的になまゆる~い空気。
一応絶叫コースターと呼ばれる乗り物は複数あるものの、
どれも「わーーー」とか「キャーーー」とかいう声は全く聞こえず、
皆一様に淡々と乗り物をこなしている様子。
私も特に怖いと思うこともなく静かに乗り物をこなしていくのでした。
そしてついにバンジージャンプ。
その場もひっそりと存在していて、
たまに挑戦する人々が落ちる様を人々が
休憩がてらベンチで「物好きだなぁ」と見守るというゆるゆるっぷり。
私を心踊らせて足を運ばせたものがこんな扱いなのかと思いながらも、
友達に一部始終を撮ってもらうためにカメラとケータイの使い方を説明。
「本当にやるの〓」と心配する友達に
「だって『3、2、1、バンジー〓』って言われたら飛べるでしょ〓」
なんて余裕で答え、
そしてバンジージャンプを繁盛させる〓と宣言し、
「キャーーー〓」の発声練習も軽く済ます。
準備万端。友達と先に挑戦を済ませた
親子のお父さんの「頑張って〓」の声に見送られ、受付へ。
同意書を確認し、申し込み書に記入。
チケットを買い係員の方に装備をしてもらう。
そして意気揚々と階段を文字通り駆け上がる。
高さは5階建てほど。
つまり五所川原名物の立佞武多と同程度。
頂上にたどり着き、「なんだ思った以上に余裕じゃないか」
と思いながら最後の装備をしてもらう。
…………………、
って最終的にはマジックテープで留めるのかぁーーー〓〓〓
心の中にちょっとした笑いと動揺が混み上がる。
「本当に大丈夫〓いやいや、下でも点呼確認してたし
今もしてるし、大丈夫なんだよね〓」と自分に言い聞かせ
いよいよ定位置へ。
飛び方の説明を受け、いざ下を見下ろすと、
(高い……ゴクリ)
さっきまで高さなんて全然感じていなかったのに、
なんなんだこれは……。
係員「じゃあいい時に教えて下さ~い。」
「え〓強制的にカウントダウンじゃないの〓自分のタイミングなの〓」
自分のタイミングとわかると足がすくむ。
立ちねぷたほどの高さが怖く感じる。
私「いや~、高いですね~。」
係員「皆さんそう言いますけど、飛んじゃえば意外と普通ですよ~」
私「え~本当ですか〓だって頭からですよね〓」
係員「そうですね、足からだとかえって危ないですよ~。」
そう言われて、間違えて足から落ちないようにもう一度シミュレーション。
見下ろすとやっぱり高いけれどいつまでもこうしてもいられない。
私「ためらう時間が長いとそれだけ怖くなりますよね〓」
係員「そうですね~、パッと行っちゃった方がいいですよ。」
私「ですよね~。」
もう行くしかない、掛け声があれば後には引けないから
飛べるだろう―と決意する。
私「じゃあ行きます。」
係員「わかりました。じゃあカウントしますね~。」
係員が業務連絡をする。
係員「落としま~す〓」
落としま~す〓って……と思っているうちにカウントダウン。
「3、2、1、バンジー〓」
一瞬ためらった後、重心を前に移動させると
あっという間に落ちはじめた。
地上では余裕で発声練習をしたのに
全く声が出ないまま最高到着地点へ。
その後ゴムの力で跳ね返り、第二の落下。
その時初めて出た言葉が、
「こわ~~~い〓」
人って怖い時には無意識でも「怖い」と言うんだなぁ……
と妙に感心しながら反動が落ち着くのを待つ。
ようやく降り、友達の下に駆け、
「めっちゃ怖いっ〓思ったより
全然簡単に飛べれなかった〓」と言うと
「え〓全然早かったよ」と。
私「いやいや、怖いから係員のお兄さんに
めっちゃ話しかけてたもん〓
飛んだ後も『こわ~~~い〓』って言ってたでしょ〓」
友達「いや、静かに飛んだなぁ~と思ってた。ねぇ〓」と
親子のお父さんに同意を求めると「うん、静かだったよ」と。
あんなに怖い思いをしたのに淡々として見えてたなんて〓
とショックを受けたものの、
私が飛んだ後に挑戦する人の列が出来、
たまたまだけれど初めの宣言は
とりあえず達成ということにしようか、と思っていると
一人の女の人が「キャーキャー〓」と半泣きで飛んでいて、
ああいうリアクションがいいんだよなぁ……と
思いながらも私のバンジージャンプの
挑戦は終了したのでした。