ブックの本の紹介♪
本屋大賞ノミネートシリーズ
今回は第164回芥川龍之介賞受賞作品。宇佐見りんさんの「推し、燃ゆ」

デビュー作の『かか』が第33回三島由紀夫賞を受賞。
こっそり、ひっそり、三島ファンのブック。
とても期待しつつ本を開きました。
「推しが燃えた。ファンを殴ったらしい」出だしからタイトルそのまま解説!
大丈夫???
ええ。全く大丈夫でした。
「推し活」「推し事」をする人の心情、変化。
架空ではあるが一人の女の子に焦点を当て、ただそのままを述べているだけではない。
苦しくなるような心情、体温を感じさせるほどの強い表現力にどんどん引き込まれていく。
『限りなく透明に近いブルー』『蛇にピアス』『共喰い』など、
過去の芥川賞受賞作と同じく、主人公の感情がこちらに流れ込んできて、読んでいて苦しい。
不器用で壮絶。そして切実な自尊心の保ち方。
主人公あかりが踏ん張って生きる姿が、美しいとさえ感じてしまう。
推す人も、推さない人も
一度は読んでみてほしい、オススメの一冊!